薔薇の雨

私が私で在るために

父のこと:最後の会話

両親とは離れて暮らしていた為

お互いによく電話をしていました



父と最後に話したのは母の日に

贈った竹葉亭の鰻丼セットのお礼

の電話でした



母が鰻が大好きでよく竹葉亭に

一緒に行きました

もう品物は要らないとのこと

だったのでそちらに決めました



そのお礼に母ではなく父が電話

してきたのです

鰻がふわふわで凄く美味しかった

と喜んでくれました



それ以降は母から電話して来たり

父の日の相談の電話にも母が出て

いました



主治医から胃ろうの話が出た時

勿論3度の手術の後に更にまだ

身体にメスを入れるのは避けた

かったこともあります



だけど最後の会話であれだけ

喜んでくれたことが記憶に有り

また元気になって美味しいもの

を沢山食べて貰いたかった思い

が有りました



ただもし胃ろうにしていたら

誤嚥性肺炎で亡くなることは

なかったのかもしれないとも

思ってみたりもします