薔薇の雨

私が私で在るために

あの日々

ある日突然に朝にお布団から

身体を起こせない日が続いた

長く長く起き上がれない日々

が続いた

睡眠導入剤なしでは眠ること

も出来ないでいた



訳もなく怖くて人と会うこと

など考えられなかった

利害関係の無い人とでさえ

視線を交わすことも怖かった



ただただ恐怖に追われて

トイレに入ることも怖くて

ドアを閉めたままでは入る

ことなんて無理だった



理由もなく全てのことが不安

で埋め尽くされた

浮かぶ考えは全て嫌な結果で

全て何怖くて怖くて

どうすることも出来なかった



色々な音が耳に痛くて

食器も全てプラスチックしか

使えなくなった



食事をすることも億劫になり

体重も30kg台になり下げ

止まる気配さえなかった



全ては闇の中だった



ただ有るのは恐怖だけだった